栃木県内では、整形外科領域の疾患を扱う運動器リハビリテーションを、外来診療で実施する施設がまだまだ少ないのが現状かと思われます。
病院では手術後のリハビリも外来では行わないというところもありますし、手術を必要としない病状では運動器リハビリを行わないことが多いようです。
入院中はリハビリを行ったのに、退院する際には「あとは自分でやっておくように」といわれてしまうケースもあるようで、中途半端な対応になっている事例が散見されます。
高齢者においては、75歳以上の後期高齢者になると介護サービスへ誘導されることすらあるようです。
当院院長は下野市の介護認定審査委員を長く続けていますが、運動器リハビリを行えばよくなることが期待されるのに、介護申請となっている症例を数多くみてきました。
とりわけ高齢者では、リハビリをきちんと行えないと転倒や骨折を起こす危険が高く、骨折の手術後の再骨折が問題になっています。
今年4月の保険診療規則の改定により、病院と診療所の連携が行えれば保険点数が加算される仕組みもつくられたようで、国としても骨粗鬆症からの骨折・寝たきり・介護を予防したいという意図がみえますが、まだまだ地域のシステムができあがっていません。
ご本人の意欲とリハビリに対する周囲の理解・協力が必要ではありますが、病院から地域の整形外科診療所でのリハビリの実施が求めあれる方向性が示されたと言えるでしょう。
当院では、他の病院での手術後・退院後の外来での運動器リハビリを積極的に受け入れております。
病院の整形外科の担当医の紹介状と、リハビリを担当されていた理学療法士からの紹介状をお持ちいただき、受診していただくことで運動器リハビリを開始できます。
発症・手術から150日のリハビリの期限がありますが、全身的な評価を行うことで、いろいろな部位の問題も発見できることがあり、新たなリハビリの開始につながることもあります。
どうぞご相談ください。